少年野球チーム、どこか迷ったらこれを基準に

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私には二人の子供がおり、10年くらい少年野球チームに関わってきました。その中で感じたことを書きます。

学童野球チームを選ぶとき、何を決め手にしていいかわからない場合もあるのではないでしょうか。迷っている場合に、野球チームにはどのような選択肢があるか、どんなことを基準に選べば良いかを考えてみました。

ボランティアスタッフによるチーム or 有償スタッフによるチーム

学童野球チームのほとんどはボランティアによって成り立っているチームです。そこに加われば、その中で何かしらの役割を担うのは当然です。お茶当番なしのチームもありますが、だとしても何かイベントがあれば手伝わなければいけません。入った途端に、今度は自分たちが部員集めの主体になりますから、メンバー集めにも取り組まなければいけません。お手伝いはできないという場合や面倒な人間関係にまきこまれたくないという場合は、お金を払って有償スタッフによるチームを選んだほうが良いでしょう。
とはいえ、多くの方が選ぶのは、ボランティアスタッフによるチームだと思います。上記のように負担は増えますが、そのぶん知り合いが増えるなどのメリットもあります。入ると決めたのであれば、前向きかつ謙虚にチームを支えてほしいと思います。

50人規模のチーム or 30人規模のチーム

同じボランティアスタッフによるチームでも、人数の規模によって雰囲気が変わってきます。
50人規模のチームの場合は、スタッフの余裕があります。お茶当番などのお手伝いを免除しているチームは50人以上の規模のところが比較的多いのではないでしょうか。また、たとえお手伝いを何かしなければいけないというときも、中心的な役割を担う保護者の指示に頼ることができるので、負担は少ないといえます。
それに対して、30人規模のチームの場合は、親の支援がより重要です。大変ではありますが、だからこそ他の親と、いっしょにチームを支えているという一体感をもつことができます。うまくいけば、そこで築いた人間関係が子育てをしていく上で大きな励みや助けになることもあるはずです。
中には10人前後のチームもあります。これくらいになると毎年の活動もままならない状態だといえます。自分がメンバーを集めて支えるという意志と能力のある方であれば、逆境を楽しさに変えられるかもしれません。

パワハラ体質が多いチーム or 少ないチーム

これは体験会でなく、そのチームの高学年の試合を見ると、よくわかります。一度は見ておいたほうが良いと思います。ゆきすぎた罵声を発しているのが長年務めている監督である場合は、お子さんが高学年になったときに、同じような洗礼を受けると考えるべきでしょう。監督でなく、お父さんコーチが自分の子供に対して異常にきつくあたっている場合もあります。その場合は、それがそのままチームの雰囲気とはならない場合もあります。発している言葉の内容や子供たちの反応をよく見てみてください。

練習時間が長い or 練習時間が短い

練習時間はチームによってさまざまです。試合がない場合は2〜3時間というチームもあれば、基本的に一日中練習というチームもあります。個人的には、少なくとも低学年は2~3時間の練習で十分だと思います。子どもも大人も一日中は大変です。また、貴重だと思うのは、練習後に子供達で遊ぶ時間です。監督コーチの束縛から解き放たれると、仲の良い子どもだけでグループになって…、など、子ども社会の厳しさを感じる場合もありますが、子ども同士のつきあいや子供たち自身が遊ぶ内容を決めて実行するというのは、とても大切な体験です。その意味でも、低学年は2〜3時間が良いのではないでしょうか。
一方で一日中練習が基本となっているチームは、朝に送り出せば、その後はチームにお任せで自分の時間をつくれるというメリットはあります。また、練習時間が長いぶん上手くなるのも早い傾向はあります。無理なく長時間活動していられそうな子どもであれば、こちらを選択するのも良いかもしれません。

スポーツ障害予防をしていうチーム or していないチーム

小学生は肘の靭帯を損傷することがよくあります。治療を受ければ回復はしますが、理想的には痛くなる前に回復期間をもたせることが重要です。試合では投球制限が設けられる場合が多くなっていますが、練習む含めて投球数を管理しているチームはほとんどないのではないでしょうか。ケガ対策をしっかり行っているかどうかは確認すべき項目のひとつだと思います。地域によっては年に1回医師による肘の診察を行われている場合もあります。そのような機会を設けているチームはすばらしいと思います。

全員が試合に出られる環境があるチーム or ないチーム

やはり試合に出られないと楽しくはありません。20人前後のチームであれば、全員が試合に出られる環境があるといってよいと思います。一方で、50人規模のチームだと出場機会が少ないかというと、そうとは限りません。スタッフが豊富で高学年1軍、2軍、低学年1軍、2軍が別の動きができ、2軍の試合数も多いという場合は、試合に出る機会に恵まれます。ホームページなどの試合結果で、2軍の活動状況にも注目してみましょう。

低学年を楽しませる工夫があるチーム or ないチーム

野球のルールは複雑なので、最初は理解できない子どもも少なくありません。うちの子は外野で砂いじりをしていましたが、これは当たり前のことです。無理に最初からちゃんとした野球をやらせる必要はないと思います。私が子どもの頃にやっていたゴムボール野球は審判なしでルールもいい加減だったと思いましたが、それで十分です。今は低学年向けに5人制の野球をしているチームもありますし、低学年では、鬼ごっこ、バトミントン、ドッチボールなど野球以外をうまく取り入れているチームもあります。ボールも最初から軟式球でなく、ゴムボールやテニスボールで良いでしょう。そのような配慮があると、入り口で野球がつらいものにならないように思います。

立派な戦歴をもつチーム or そうでないチーム

これはお子さんのタイプに合わせてチームを選ぶことが大切だと思います。お子さんが幼稚園保育園の中で活発であり、お父さんお母さんも昔は運動が得意だったという場合は、競争の激しいチームの中でも楽しめると思います。逆に、スポーツがそれほど得意でない子の場合は、激しい競争の中で伸び悩んで辞めてしまうケースもあります。そのことも覚悟して入ることが大切だと思います。覚悟するとは、そうなったとしても親が子どもを攻め立てたりせず、しっかりケアできるということです。子どもにとってスポーツがつらい思い出になってしまうことがいちばん残念だと思います。
一方で、それほどの強豪ではないチームであれば、ある意味マイペースに取り組むことはできると思います。特に、そもそもお子さんをチームに入れる目的が、チームスポーツをさせてみたい、友達をつくりたいということであれば、あえて強いチームに入る必要はないと思います。ただ、一方で気をつけなくてはいけないのが、人数がそれほど多くないチームの中で飛び抜けた選手に育ったときに、毎試合ピッチャーをして、投げすぎによるケガにつながるパターンがあることです。うるさい親になりたくないという気持ちも出てきてしまうと思いますが、ケガ予防についてはチームに入った後も親がサポートしてあげる必要があると思います。

辞めやすいチーム or そうでもないチーム

6年間は長いですから、途中で辞めてしまう子どももいます。その数が異常に多い場合は何か問題があるかもしれませんが、想定される程度の数であれば、むしろ辞めやすい雰囲気があると、プラスにとらえても良いのかもしれません。野球だけでなく塾や他の習い事もさせたい、ゆくゆくは弁用やほかのスポーツに転向させたいという場合は、迷惑かけず罪悪感なく辞められることはけっこう大切です。

しかし、少人数のチームならではのやりがいもある

ここまでいろいろ書いてきましたが、冷静に書くと、ある程度人数が多いほうが良いような意見になってしまいますが、実際には小さなチームを支えることにいきがいを感じて頑張っている方もたくさんいらっしゃいます。少人数のチームならではのやりがいもあるということです。お子さんの特性やご自身の目的を冷静に考えて、それに合ったチームを選ぶことが大切だと思います。チーム選びの参考に少してもなれば幸いです。

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